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2016年08月19日

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト

昨年はじめてテレビのお仕事をさせていただきました。
夏に中国まで出かけ取材をし、暮れの放送に向け描いたイラストです。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト


その番組は、NHKBSプレミアム「母と歩いた道〜相田洋 旧満州引き揚げ録」

NHKのドキュメンタリーで多くの作品を手がけてこられたディレクターの相田氏が、自らの戦中戦後体験をたどるという内容のものでした。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
※2015年12月6日 放送(左が相田監督)

●番組サイト(←クリック)



TVドキュメンタリーで、挿入イラスト


ドキュメンタリーの合間に挿入したい場面があるが、当時の写真などが残っていない。

相田監督とともに中国を旅し、その取材をもとに監督の幼少時の記憶をイラストで再現してほしい。



そんな依頼にはじめは戸惑いました。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト

ふだん僕の仕事と言ったら、
釣り旅やグルメ系といった趣味やレジャー方面のテーマが多く、
こうした社会派テーマなものの経験はまるでなかったからです。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト


監督の記憶の中に少しでも入り込めるよう、
番組のベースとなった監督の著書「わが母 最後の戦い 介護3000日の真実」(NHK出版)を読み、
10日間の中国東北部への取材に臨みました。

取材旅の中盤くらいまでかなりぎこちない動きをしていたと思います。

僕は出演もしたのですが、
撮影が始まると、事前の打ち合わせになかったような展開がちょこちょこ出てきて
(現場というものはそういうものなのでしょうが。笑)、体が固まる固まる!


TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
※撮影風景


でも、なんとか無事に撮影は終了。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト


そして、帰国してからイラスト制作に入りました。

ここでも予期せぬ展開が!

10数枚くらいお願いしますと言われていたイラストですが、
最終的には50枚弱描く事に!

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト


作業は大変なものになりましたが、紙に向かい描き始めるとそこはテーマ関係なく、
いつものノリですっと入り込め、鉛筆を持つ手がどんどん動いてくれました。

「こんな感じでのタッチ、表現が面白いのでは」と試してみたのは、

●フルカラーイラストでなく、色数は2色程度に抑え、実写シーンに対し強すぎないようにする。

●アニメのストーリーボード風なタッチで描き、ドラマ感、臨場感みたいなものを出す。

といったこと。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト



イラストで再現した内容は、実写ドラマ化すると刺激が強すぎたりするような内容も多かったのですが、
絵だと生々しすぎず、自然な感じで視聴者の目にも内容が伝わっていただけたようです。
放映後の感想でも良い評価をいただけ、「ああ〜、よかった〜〜〜」と、胸をなで下ろしました。
(放映されるまで、なんだかんだと緊張感がずっと残っていたのですね。笑)


TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
(ラフ画。車両などは資料の著作権の事もあり、元の車種そのままでなくアレンジして描きました)


大きな共同制作という現場の雰囲気のリズムになかなかうまく乗れず、
監督、スタッフの皆さんにはご迷惑やご心配もかなりかけてしまったと思うのですが、
素晴らしい作品制作の一員に入れていただき、本当に良い経験、勉強をさせていただいたと感謝しております。

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
※撮影の合間に(市場にて)

TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
※中国の田舎道。都市部を外れると、スコーンと突き抜けるような青い空が広がっていました。
三輪自動車や三輪バイクは、中国ではとてもポピュラーな乗り物のようです。


TVドキュメンタリーで、挿入イラスト
※撮影中のランチです。そのボリュームにビックリ! 



























Posted by トキシン at 09:44 │単品イラストTV番組